全ては変化する
- harmony-yoga
- 2021年1月14日
- 読了時間: 6分
更新日:2021年1月15日
日々いろんなことが起こります
嬉しいことも悲しいことも
私達は日々いろいろな体験をしています
日々より良いものを求めています
より心地よいもの
快楽
美味しいものを食べ
欲しい物を買い
手に入れたいものを手に入れる
その時は嬉しい
幸せ 喜びを感じます
でもそれらは永遠に続くことはありません
この世界では全てが変化します
かならず変化します
変化しないものは何一つとしてありません
それなのにそこに執着してしまう
苦しみの原因です
わかっているようで
わかっていない
全ては変化する
このことを受け入れていけるよう
瞑想しヨガをし
観察をしていきます
コロナも同じですね
コロナの影響を受けているこの世界も
変化する世界
静かに感じてみる
淡々と
悲しい時
苦しい時
寂しい時
イライラした時
怒りが湧いた時
嬉しい時
幸せな時
あ〜変化したんだなって
そしてまた変化するんだな
変化するものを留めようと
執着しても苦しみを生むだけ
ヨガでは
変化するものは真実ではない
真実とは変化しないもの
といいます
この世界は二元性の世界で
全ては変化する世界です
これらは永遠のものではないので必ず終わりがあります。
終わってしまうと喜びははかなく消えてしまいます。
プラトンは真実(イデア)に目覚めることを著作「国家」の中で洞窟の比喩として次のように説明しました。
『私たち人間は生まれたときから、地下深くにある暗い洞窟に囚人として住んでいます。
子供のときからずっと手足も首も縛られままで頭をうしろへ向ける事もなく洞窟の壁ばかりを見て暮らしています。
囚人の背後には低い壁があり、その奥にあるたいまつの明かりで低い壁の上で動いている人形の影が洞窟の壁面に映し出されています。
人間たちは生まれた時から頭が固定されて後ろを振り向く事が出ないので自分たちが見ている物が影だとまったく気づきません。影を本物だと信じて、人形の影の動きを見て、あれこれ考えながら生きているのです。
あるとき、そのうちの一人が拘束を解かれます。彼は後ろを向いて強い光と塀の上で動く人形を生まれて初めて見ます。彼は今まで見て来た影が現実だと思い込んでいたので真実がなかなか飲み込めません。
次に彼は洞窟の入り口へと連れて行かれます。そして彼は外の世界をまの当たりにします。最初はあまりの明るさに物を見る事が出来ません。
しかし、ついに彼は自然の姿をはっきりと目にします。そして太陽が世界を成り立たせている事を理解します。
彼は再び洞窟に降りて洞窟の中に住んでいる人たちが見ているのは影に過ぎないことをしります。
しかし、洞窟につながれた人たちは彼が説明する世界の真実を全く信じようとしません。逆に男を危険視して殺そうとしてしまいます。』
100分de名著 プラトン「饗宴」
https://www.youtube.com/watch?v=3nylI0o_RmY
プラトンは人間が囚人状態から解放されて、自然本来の状態へ向かうには段階が必要だと言います。
直接火の光そのものを見つめるように強制したとしたら、彼は目が痛くなり、あまりにもまぶしい光に困惑して、自分がよく見ることのできるもののほうへと逃げようとしてしまいます。
以前に見て慣れ親しんでいた影のほうが、いま指し示されているものよりも真実性があると、そう考える人もいるでしょう。結局、真実を知らせようとして光を見せても苦しがって嫌がってしまいます。夜に月や星を見ることから始めて、次に水に映った映像や影を見て最後に太陽を見るように慣れが必要なのです。
プラトンが映画を知っていたなら洞窟の比喩にでてくるたいまつに照らされる影絵は映写機のスクリーンに映し出された映像と言ったでしょう。
ラマナ・マハリシはよく自己を映画のスクリーンに例えました。
人間は無知に陥り映画のスクリーンに映し出される映像を見てそれを真実だと思い込んでいます。
しかし実際のスクリーンに映し出されているのは光の点滅と影が去来しているだけなのです。
変わることのないスクリーンが変わることのない自己つまり真我でした。
幻影(マーヤ)は現代のコンピューター社会ではヴァーチャルリアリティに相当するでしょう。
映画マトリックスではほとんどの人間が仮想空間で生きていることを知らないまま死んでゆくと言う世界が描かれていました。
映画マトリックスの中で人類最後の街ザイオンの船長モーフィアスは言いました
「マトリックスは社会システムだ。社会システムは敵だ。その中に入ると何が見える?
ビジネスマン、教師、弁護士、大工。それはまさに我々が救おうとしている人々だ。
だが今はまだマトリックスの一部で、つまり敵だ。彼らはまだ真実を知る準備が出来ていない。彼らの多くがマトリックスに隷属しそれを守るため戦おうとする。」
「マトリックスはシステムだ」
https://www.youtube.com/watch?v=e37HUNll9d0
洞窟につながれた人たちとは今のシステムに洗脳されて深く思考することを止めてしまった人々のことです。
「何か変だな。何かおかしい」と疑問を持っていた人が、気がつくと今度は人々に真実を伝えようとします。
しかし、保守体制のマトリックス(母体・基盤)に従属している人々は、システムを脅かす存在と思いこみ自分たちの社会を守ろうとします。
人々は聞く耳を持つどころか真実を告げる人々を危険視して排除さえするでしょう。
もし強制的に光を見せようとしても、まぶしさで目が痛くなると、不安になり、もう光を見ようとはせずに慣れ親しんだ世界に退行してしまう人もいるのです。
インド哲学の教えでこの世界は物質世界(プラクリティ)によって作り出された幻影(マーヤ)であり絶えず移ろい変化し人の心を惑わすものとされています。
ヨガの目的は自己と自我を混同して仮想現実に同化して囚われている状態から本来の自己が目を覚ます事にあります。
「人が無知に陥っているとき、彼は現象を見て、神を見ない。彼が神を見る時、この宇宙は彼にとって完全に消え去る。」 ヴィヴェーカナンダ
「自己は見られることがなく見る者であり
聞かれることなくがなく聞くものであり
思考されることなく思考するものであり
知られることがなく知るものである
これより別に見るものはなく
これより別に聞くものはなく
これより別に思考するものはなく
これより別に知るものはない
これが汝の自己であり、内制者であり
不死なるものである
これより別のものは苦しみに陥っている」
ブリハッドアーラニヤカ ウパニシャッド
本当の自己(神)とは認識主体であり認識される対象は生じては滅するマーヤなのです。
人間は自我を自己だと錯覚をしてしまい苦しみ輪廻します。
プラトンは光から闇へ移されたときに起る混乱と、闇から光へ移されたときに起る混乱が起きる事を言いました。
コロナ禍によって社会と個人に「ゆらぎ」が起きています。
今までのシステムは機能しなくなっています。
社会の変容と自己変容の交響が始まっています。
真の自由を獲得するには含んで超える変容の状態を経過する必要があるのです。
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呼吸道 2021年新春講座(全5回)
毎回テーマが変わります。
今回は「グラウンディング(地に足をつける)」です。
呼吸道は気づきが起きる自覚の訓練です。
呼吸道の目的は自分自身を知るということです。
それ以外の目的の方に本講座は向いていません。
2021年1月21日(木)19:30 スタート
毎週木曜日 19:30 - 21:30
初めての方は定員に達しました。
ただいま以前に呼吸道に参加した方を募集中です。
お申し込み https://peatix.com/event/1753831/
・最初は物理的な体を自覚して自由に動かせるようにします。
・次の段階は眼に見えないエネルギーを自覚して扱えるようにします。
・微細なエネルギーを自覚できるようになると思考や感情に振り回されにくくなります。
[1回目]1/21 (木)
[2回目]1/28(木)
[3回目]2/4 (木)
[4回目]2/11 (木)
[5回目]2/18 (木)
・視聴参加が基本ですが お忙しい時は録画映像でご参加できます。
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